その他

 

1.POPとIMAPについて

POP(Post Office Protocol)、IMAP(Internet Message Access Protocol)はどちらもメール受信用に使われるプロトコル(通信規約)です。ここではその違いについて説明します。
ほとんどのIMAPサーバは、POPサーバの機能も持っていますので、サーバを2つ立ち上げる必要はありません。

1.1 POP

 基本的に、メールサーバーからメールを読むだけのプロトコルで、メールをパソコン(クライアント)にダウンロードする方式です。 POPサーバーはPOPクライアントであるメールソフトからの接続に対し、ユーザー認証を行なったのちに、ユーザーのメールボックスへのアクセスを許可します。 サーバーはクライアントに対してメールボックスの一覧、メールなどを転送します。 基本的にはメールはすべてクライアントに転送してからクライアント側のメールソフトにその後の処理が委ねられます。 また、メールソフトにより設定は異なりますが、POPでもメールをサーバに残すことができます。
 POPの利点として、手元のパソコンでメールを読んだり、整理する事ができるため、接続時間の短縮ができます。また、サーバにメールを残さないため、サーバの負荷も軽くなります。
 欠点として、メールを自分専用のパソコンでしか見ることができません。パソコンが壊れた場合などはメールを失ってしまいます。パソコンを変える場合はメールの移行作業が必要です。 パソコン側でメールのバックアップが必要になります。

1.2 IMAP

 メールサーバにメールを保存して管理することを前提にしていて、パソコン(クライアント)側ではメールボックスの一覧だけを表示する方式です。 従って、サーバー側にメールの管理に必要な例えばメールの検索、フォルダの管理、フラグの管理などの多くのメール管理機能を持っています。 ほかには、共有メールフォルダ機能があり、グループ内でのメールの回覧などの用途に利用することができます。 これらのリッチな機能を実現するために、多くのコマンドを持ち、かなり複雑なコマンド体系を持っています。
 IMAPの利点として、メールがサーバにあるので複数のパソコンを使い分けて、職場や自宅など複数の場所で閲覧することができます。パソコンを変えてもメールの移行は不要です。
 欠点として、たくさんのメールを長期間サーバに置いておくと、サーバに負荷がかかり、毎回表示に時間がかかったりしますので、不要なメールは定期的に削除するようにしましょう。 また、ネットワークやサーバー側に問題があるとメールが読めなくなったり、メールを失うことになります。障害対応としてサーバー側でメールのバックアップが必要になります。

 

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Last-modified: 2014-12-14 (日) 15:08:26 (3418d)